東日本壊滅

2021年03月10日 20:37

東日本大震災から10年

 日本を、そして世界を震撼させた2011年3月11日の東日本大震災から10年経ちました。マグニチュード⒐0のあの地震は、しかし建物倒壊は少なく、かわりにあの大津波を引き起こすタイプの地震でした。従って地震から続く停電被害はあったものの、内陸部に住む人々には地震の被害は甚大ではなかったと言えるでしょう。しかし津波による全電源喪失による福島第一原発のシビアアクシデントは、一歩間違えたら関東全域、青森県を除く東北、新潟県の一部に住む国民に大惨事をもたらすものでした。イメージは「東日本壊滅」。津波が来なくて良かったどころではない、5000万人の国民が路頭に迷うかもしれなかった未曾有の大惨事。

 10年経って、その「東日本壊滅」が、やっと公に語られています。NHKメルトダウン取材班が、特集ETVで放映し、取材記録を本にして出版しました。しかし、その大惨事を免れたのは人事ではなく天命でした。まったくの偶然の連続があの被害を最小限度で食い止めたのだという結論ですから驚くほかありません。

 そして日本という国家はあの原発の大事故を細大漏らさず検討して、今後に備えるどころか、いつものように喉元過ぎれば熱さ忘れるで、原発再稼働に走っています。菅総理の、2050年までに温室効果ガス放出0という公約も、原発頼みに過ぎないのではないかと危惧されます。天佑は2度とない、今度こそ人の力で立ち向かうんだという覚悟など一つも見えず、相変わらずのスキャンダルまみれ。コロナ対策は後手後手で、ワクチンも調達できず、ただただオリンピック開催を叫ぶばかりの地震列島日本。

 日本だけがテロの対象になり得ない、あるいは原発がミサイル攻撃を受けるはずがないという楽観思考も、原子力行政にあたる指導者には許されないことです。10年前の映像を見ると、この10年で日本の政治は相当に劣化したと痛感せざるを得ません。南海トラフ地震が云々される今日、一刻も早くまともな政権を打ち立てないと、今度こそ「日本壊滅」しかないと背筋が寒くなる思いです。

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