オリンピック

2021年01月24日 15:28

コロナとオリンピック

 コロナの感染がおさまらない今、2回目の緊急事態宣言が出されている最中、なぜ東京オリンピックを強行しようという気持ちになれるのでしょう。そもそもオリンピックが東京に誘致されると決まった時から、現在のオリンピックのあり方に疑問を持ちました。日本の夏、不快指数100%の猛暑日が続き、熱中症の死者も多く出る7月下旬から8月初旬にオリンピックが開催されるというのですからびっくりしました。しかもこの時期の日本はとてもいい気候です、と誘致演説をしたというのですから詐欺じゃないでしょうか。

 なぜそんな時期にするのかと言えば、他の時期は各種スポーツの世界大会で埋まっており、アメリカのテレビ局が空いてるのはそこしかないから、というこれまた驚くべき答えです。つまり現在のオリンピックはテレビ放映権の売買をはじめとする巨額な金を動かすことが目的で、テレビ局の都合が第一なのだということなのです。強欲資本主義、ここに極まれりということですが、それならそれで仕方がない、この時期、最もオリンピック向きではない気候である日本は、そもそも手を挙げるべきではありませんでした。百歩譲って札幌開催にする予定だったのならまだしも、灼熱の東京に固執したのはなぜでしょう。答えは金が動いて然るべきところに収まればそれで良いから、ですか。

 1964年に開催された第一回東京オリンピックの開会式は10月10日。スポーツの秋、爽やかな秋、日本でオリンピックを開催するのはこの季節しかないという絶好の気候。過去に遡って最も晴天率が高い日が選ばれました。それでも、前夜まで台風のため大雨で、関係者たちは気が気ではなかったといいます。開会式当日は台風一過の雲一つない青空でした。ブルーインパルスの曲芸飛行で大空に5色の五輪マークが描かれ、たくさんの鳩が放たれ、ファンファーレが誇らかに鳴り響きました。高度経済成長に湧く日本の若い力が結集された大会だったことは、市川崑監督の記録映画からも見て取れます。まさに「より速く、より高く、より強く」というオリンピック精神が全面に出て躍動する素晴らしいオリンピックでした。

 ともあれコロナが猛威を振るう今の世界では、開催時期の気候がどうこういう以前に、もはやオリンピックどころではないという意見の方が大半でしょう。国民の世論調査が如実に示しているように80%以上の国民がオリンピック開催に疑問を持ち反対しています。コロナ感染を食い止める確実な方法は「密を避けてホームステイ」しかないのに、世界から人々を呼び集めようという矛盾。コロナで疲弊する人々の救済にではなく、GOTOトラベルに1兆円という予算をつけようとしている錯誤。観光族のドンである二階幹事長の言いなりである菅総理の露骨な選択に支持率は赤信号の33%というのも宜なるかな、です。

記事一覧を見る

powered by crayon(クレヨン)