3888、(怕物歌三首)
奥國 領君之 <柒>屋形 黄<柒>乃屋形 神之門<渡>
従来訓
3888沖つ国うしはく君の塗り屋形丹塗りの屋形神の門渡る
真の歌意
来るのだ。まるっきりひび割れて。連れて行って、列なして連れ出して行って、行って破れて後押しされて、這う這うの体で帰ってくるのさ。大軍引き連れて行くけど、ずらり勢揃いでお出ましだけど、行って破れて追い詰められて、帰ってくるのさ、負け戦。
百済救援の大水軍出陣を批判した歌である。死傷者は数知れず、絶望的な状態。中大兄が送り込んだ船団は、百済の白村江(今の錦江。古名は伎伐浦)で唐の軍船170艘と対峙し、二日間(8月27・28日)の戦闘の末に大敗する。
記録によると、日本は2万7千人の兵を送り込んだとある。そしてその防人たちのほとんどが戦死したことになる。